所在地:宮崎県児湯郡木城町
用 途:児童養護施設
構造・規模:木造2階建て、三友館760.94㎡、生命館263.34㎡、天新館440.73㎡、機械室21.6㎡
設計協力:建築-桐原 学、構造-川崎 薫、設備-古田隆次・南 国義
施 工:㈱増田工務店 撮 影:長瀬秀文(*印写真)
竣 工:2008年
特 徴:友愛社の地「茶臼原」は慈愛の里である。ここを歩くと何か大きな暖かいものに包まれたような気持ちになる。いろいろな「思い」に包まれるのである。この「思い」はどこから来るのだろうか。その一つは石井十次先生の時代からの「もの」が大切に扱われ、それぞれの人々の思いが、込められ、伝えられ、存在することではないだろうか。それは絵・写真・文書・彫刻・建物であったり、石片や樹木であったり、また全体としての風景であったりするのだ。友愛社では明治・大正・昭和の建物が大切に使われ続けられている。ほとんどが木造なのだが、それぞれ時代の「思い」を伝えながら、放ちながら存在するのだ。これは文化である。ここ茶臼原の大地には、「友愛社文化」が着実に根付いている。友愛園ではこのような環境の中、先代理事長の児嶋號一郎氏の掲げた「自然主義、家族主義、農業主義」の精神を基に子供たちを厳しく、慈しみながら教育している。この友愛園の精神を踏まえ、「思い」を育み、「想い」を伝える施設造りということを設計の基本理念とした。